お肉と歩み18年、手切りに込めるミヤチク店長の思い
2025.4.4

宮崎の良いお店を紹介する「さんぽ宮崎」。
本日は宮崎市昭栄町の「とんかつ・しゃぶしゃぶミヤチク直売店」をご紹介します。

とんかつ・しゃぶしゃぶミヤチク直売店の店内

ミヤチクは最新鋭の設備と洗練された技術で、畜産農業者が大切に育てた宮崎牛や宮崎ブランドポークなどを加工、国内外へ届けている企業です。

複数のレストランも展開し「宮崎の美味しいお肉と言えばミヤチク!」と地元の人が口をそろえるほど。そんなミヤチクの直売店では、上質なお肉を手軽に購入できることから、地元客や観光客にも人気のお店です。月に1度開催される「肉の日」では、たくさんの人でにぎわいます。

ミヤチク直売店が人気の理由と、お肉の美味しさの秘密とは?
「とんかつ・しゃぶしゃぶミヤチク直売店」店長の白岩啓司さんにお話を伺いました。

店長の白岩啓司さん

お肉はひとつひとつ、店長が手切りするこだわり

宮崎駅からは車で約10分、宮崎フェリーターミナルから車で約5分、大きな駐車場とカラフルな屋根が印象的な建物の中に、とんかつ・しゃぶしゃぶミヤチク直売店があります。

周辺には海水浴が楽しめる宮崎臨海公園や、サイクリング・散策などを楽しめる阿波岐原森林公園などがあり、宮崎の海と自然を満喫できるロケーションです。

とんかつ・しゃぶしゃぶミヤチクのレストランと直売店のある建物

建物入口の正面には隣接するレストラン「とんかつ・しゃぶしゃぶミヤチク」、入口左手に直売店があります。
宮崎の食材をふんだんに使用したお食事と、宮崎牛などの特産品のお土産探しも一度にできてしまう、とんかつ・しゃぶしゃぶミヤチク直売店の大きな魅力のひとつです。
直売店の扉を開くと、従業員の方が「いらっしゃいませ」と迎えてくれます。
奥まで見渡せる広々とした空間に、たくさんの特産品が綺麗に陳列されています。

宮崎牛のコーナー

店内の惣菜や加工品は宮崎市佐土原加工場からの直送品ですが、宮崎牛や宮崎ブランドポークコーナーなどの店内のお肉はすべて、すぐ隣のバックヤードで白岩店長自らが切り分けたものです。

宮崎ブランドポークのコーナー

現在の直売店の従業員は店長を含め3名ですが、お肉の加工ができるのは白岩店長のみ。一日の多くはバックヤードで商品をつくる業務、合間に接客や店内作業をこなすそうです。

贈答用にぴったりの豚・牛しゃぶのコーナー

白岩店長がとんかつ・しゃぶしゃぶミヤチク直売店の店長に就任したのは2024年。
それまでは加工品事業部で18年、うち4年間は所長として勤め、長い期間をお肉と向き合ってきました。

バックヤードの様子

安定した美味しさの宮崎牛や宮崎ブランドポークですが、白岩店長はより状態の良いお肉がわかるそう。もちろん、自身でもお肉を食べて研究されているそうです。

「美味しい部位でも位置や状態によって、より美味しいところがあります。今日のお肉はとても状態が良いので、ぜひお客様に食べてもらいたいな、と思いながら加工しています。」

白岩店長は真剣な表情でお肉と向き合い、ひとつひとつ丁寧に切り分けていきます。

宮崎牛のブロック肉から切り出していく白岩店長

効率化のために機械で切り分けるお店も多いですが、同じお肉でも技術を持った人が手で切ったものと比べると、大きく味が落ちると言われています。特に宮崎牛などのブランド和牛の場合は、脂も多くとても繊細なお肉です。

・お肉の繊維を壊しにくい切り方

・お肉の状態によって、細かい筋や無駄な脂を取り除く

・肉質にあわせ最適なお肉の厚さで切り分ける

など、人の手でしかできない細かいこだわりが宮崎牛の美味しさを引き出します。お肉に対する知識と経験がないと難しい技術です。

お肉と向き合って18年、白岩店長のお肉を切り分ける技術はとても高く、一切のよどみなく切り分けられていきます。

肉質を確認しながら素早く切り分ける

白岩店長とミヤチクの出会いは、ミヤチクのレストランで食事をした時でした。
美味しいお肉や丁寧な接客などに感動し、ミヤチクで働いてみたいと思ったそうです。
ミヤチク入社後、お肉をもっと勉強したいと思いミヤチクの加工品事業部への異動を志願、お肉の奥深い世界へ歩みを進めます。

「お肉の細かい部位や特徴なども理解できていなかったので、勉強の連続でした。お肉を切り、商品をつくりあげ、お客様にお届けできる状態にする。より美味しくお肉を食べてほしい、その思いで日々技術を磨いてきました。」

綺麗に切り分けられた宮崎牛のロースステーキ

繊細なお肉を傷つけないよう、ひとつひとつのお肉を丁寧に扱い、梱包する白岩店長。

「お客様に美味しく食べてほしい」という思いを込められたお肉たちは、直売店の店頭へと並べられていきます。

梱包された宮崎牛

店頭に並ぶ商品たち

冷凍のお肉は肉組織が破壊されにくい特別な冷凍方法で、凍らせる前と同等の美味しさを保てるそうです。全国各地へより美味しいお肉を届けるために、ミヤチクでは日々研究が進められています。

冷凍されたお肉たち

気持ちよくお買い物を楽しんでもらうために

お客様には、気持ちよくお買い物を楽しんでもらいたい、そう店長は話します。

「とんかつ・しゃぶしゃぶミヤチク直売店では、独自のオリジナルギフト商品が人気です。お中元、お歳暮、お礼品などオリジナルのギフト商品をよくお求めいただけます。店頭に並んでいる商品で迷われる方もいますので、ギフトのカタログも準備しています。」

買い物がしやすいように用意されたカタログ

お肉は部位によって食べ方もさまざま。より美味しい食べ方を知りたい人は従業員へ相談すると詳しく教えてくれるほか、予算に対応したギフトの相談も受け付けてくれるそうです。

全国への発送も迅速に対応してくれる

お客様に喜んでもらうための様々な施策も、販売企画を担当する部署と連携し準備を進めるそうです。

「クリスマスには店内などを飾り、ささやかですが商品を購入いただいたお客様へお菓子をプレゼントしました。『福箱』というお得な商品の中身を提案し販売したり、店舗入口のお肉の自動販売機の『肉ガチャ』も運試しのような楽しさとお得な商品が必ず出ることから、お客様にも好評です。毎月1回開催する『肉の日』は、たくさんの人に来店いただいております。」

クリスマス用に装飾されたお肉の自動販売機

肉ガチャは、その名の通り「運が良ければお肉の大当たりが出る」自動販売機。

一番人気はステーキガチャで、ロース、肩ロース、モモのステーキがランダムに入っており、大当たりは増量したものが入っているそう。商品は2000円ですが肉ガチャの商品は必ず2500円以上のものが入っているため、ハズレがなく、かなりお得です。

月に1回、土曜日に開催される「肉の日」も肉の販売価格が20〜25%割引されることから、嬉しい定期的なサービスです。

「これまでの集客データの傾向を見て商品を準備していますので、品切れなどがないように注意しています。また、当日の集客状況にあわせて、臨機応変に商品を追加していくことで、ご来店された皆様の手に届き、喜んでいただけるように努めています。」

肉の日はミヤチク本社からの従業員も増員され、ミヤチク一丸となって開催していると白岩店長は話します。

平日にはタイムセールなど実施されている

宮崎の特産品をふんだんに使用した惣菜の数々も、お土産にぴったり。保存料・着色料・香料を使わず宮崎県産豚肉を100%使用したこだわりのハム・ソーセージなど、より安心・安全の食べ物を意識している人にも嬉しい商品が店内に並びます。

ハンバーグや餃子など、宮崎県産にこだわったミヤチク特製商品の数々

安心・安全ににこだわったハム・ソーセージなどもミヤチクのこだわり

ミヤチク全従業員が意識していること

ミヤチクでは、とんかつ・しゃぶしゃぶミヤチク直売店を含め、ミヤチクで働く全従業員が意識していることがあると白岩店長は話します。

ミヤチクの業務について話す白岩店長

「ミヤチクには直売店やレストラン以外に、お肉などの加工製造など、様々な部署があります。中には、直接お客様と接する機会もない部署もありますが、そのような環境にいても『ミヤチクの一員として、お客様への感謝の気持ちを忘れないこと。』そう意識し、日々の業務に取り組んでいます。」

白岩店長も直売店店長に就任する前は、ほとんどお客様と顔を合わすことがない部署でしたが「お客様に美味しいお肉を届けたい」という思いで、お肉と日々向き合っていました。

「ある時、『ミヤチクのお肉は美味しい。』と、お客様の声を聞くことがありました。とても嬉しかったです。ミヤチクのお肉を食べてくれたお客様への感謝の気持ちとともに、その言葉が日々の業務の励みになっていました。」と、白岩店長は当時を振り返ります。

お客様の話になると笑顔がこぼれる

現在、お客様と対面する機会の増えた直売店では、感謝の気持ちを込めて

「いらっしゃいませ」

「ありがとうございました」

の挨拶を徹底しているそうです。

「お客様がお店に入られて、お買い物をして、お店を出られるまで…。直売店に限らず、ミヤチクの全店舗で、お客様にはできる限り気持ちよく過ごしていただきたい。まずはお客様への挨拶で、感謝の気持ちをしっかりお伝えする、それを従業員と共に努めています。」

お客様への思いを、白岩店長は熱く話します。

店頭に立つ白岩店長

とんかつ・しゃぶしゃぶミヤチク直売店のこれからの挑戦

最後に、とんかつ・しゃぶしゃぶミヤチク直売店のこれからの挑戦について、白岩店長へ質問しました。

「とんかつ・しゃぶしゃぶミヤチク直売店は、お肉は充実していますが、内臓系がほとんど置いていません。ハラミ、タンといった少量の部位はあっても、内臓系の美味しい希少部位などはまだ扱えていませんでした。お客様からも『内臓は置いてないの?』という声もいただきます。ご要望にお応えし2025年からは牛豚系の内臓の商品も増やしていきたいですね。」

内臓をあまり食べない人でも、その美味しさを知ってもらい、直売店の特徴のひとつにしたいと意気込む白岩店長。

白岩店長おすすめ「宮崎牛の肩ロースすきしゃぶ」

「宮崎県は宮崎牛をはじめ、宮崎ブランドポーク、宮崎地鶏、果物や野菜など、特産品に恵まれた魅力的な場所です。ふるさと納税でも大きな広がりができています。とんかつ・しゃぶしゃぶミヤチク直売店は、観光メインで訪れるお客様も多い。直売店の特徴をもっと伸ばし、宮崎の特産品を県外の多くの人々にも広められるよう頑張りたいと思います。」

白岩店長のお話は、ミヤチク従業員の方々の取組みと、とんかつ・しゃぶしゃぶミヤチク直売店への期待が高まる内容でした。

「お客様への感謝の気持ちを忘れない」従業員一丸の思いと、その思いが込められた商品たちが一同に集う直売店だからこそ、多くの人から支持されるのだと感じます。

「美味しいお肉を食べてほしい」という白岩店長をはじめ従業員の熱い思い、ひとつひとつのお肉を手で切り分けるこだわりなども、ミヤチクのお肉の美味しさをより一層高めている理由のひとつだとわかりました。

詳しい店舗情報はこちら

とんかつ・しゃぶしゃぶミヤチク直売店